今回はOSI参照モデルの上位層であるセッション層、プレゼンテーション層、アプリケーション層の機能を紹介します。
10分程度で読めるためサクッと読んで理解しちゃいましょう!
トランスポート層以下に関する基本知識は理解している前提で説明しています。よく分からないという方は以下の記事をご覧下さい!
キーワード:アプリケーションプロトコル
アプリケーションプロトコルとは?
アプリケーションプロトコルとは、個々のアプリケーション特有の通信処理を行うプロトコルのことです。
TCPやIPなどの下位層のプロトコルはアプリケーションの種類によらず使えるように設計されていました。対して、アプリケーションプロトコルは実用的なアプリケーションを実現するために作られています。
ネットワークプロトコルの階層化によってアプリケーション開発者は、アプリケーションプロトコルの決定とコーディングに集中できます。
トランスポート層以下の機能は汎用性が高いため、気にすることなくそのまま使用できます。
次の章からは具体的なアプリケーションプロトコルについて紹介していきます。
TELNETとSSH
TELNETやSSHは遠隔のコンピュータにログインして操作するためのプロトコルです。
TELNETはTCPコネクションを利用します。この通信路を利用して相手のコンピュータを操作できます。ルータやスイッチなどのネットワーク機器にログインして、その機器を設定する際にも利用されています。
SSHも遠隔のコンピュータに対してログインできるシステムですが、TELNETと違い暗号化されています。ログインする際にパスワードを必要としますが、通信内容が暗号化されるため、盗聴された際のリスクが減り、不正ログインを防止することができます。
SSHにはファイルの転送ができたり、ポートフォワード機能が利用できたりします。ポートフォワードとは特定のポート番号に届けられたメッセージを、特定のIPアドレスやポート番号に転送できる機能です。
FTP
FTPは異なるコンピュータ同士でファイルを転送するときに使用されるプロトコルです。
FTPでは2つのTCPコネクションを利用します。ログインのためのユーザー名とパスワードの確認などの指示をするための制御用とデータ転送用の2つです。
FTPでは要求コマンドにASCII文字が利用されています。それに対する応答は3文字の数字をASCII文字列に変換したものになります。
SMTP
SMTPとは電子メールを送信するためのプロトコルです。メールは相手に確実に届ける必要があるためTCP接続を利用します。
TCPコネクションは送受信者のコンピュータと接続するのではなく、電源を切らないメールサーバーを経由して接続しています。
受信者がこのメールサーバーからメールを確認したい場合はPOPやIMAPというプロトコルを使用します。
しかし、基本的に電子メールはテキストデータしか扱えません。それでは不便なので、画像や動画など様々な情報を送ることができるように新たな規格が誕生しました。それがMIMEです。
おわりに
今回はアプリケーションプロトコルについて説明しました。
紹介したもの以外にもたくさんプロトコルがあるため興味がある方は調べてみるといいです。
私もたまに復習しないと忘れます… この記事を書くために、あれこれ勉強したのでためになりました。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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